2011.11.25酒田人としての10年
私の記憶が正しければ、10年前の11月25日、東京生活に別れを告げ酒田にUターンして来た日である。あれから10年の歳月が過ぎて行った。
酒田に生まれて高校まで育ち、大学からは16年この地を離れて暮らした。高校までの18年、大学からの16年は同じぐらいの歳月だが、自分にとっての感覚は、後者の16年の方が断然重い(思い、想い)歳月だ。この16年に、私の人生の半分以上が有ると言っていい。仕事、結婚、家族…。
しかし、この酒田に根を張り、ここを人生の本拠地として構える決意をして10年。本当の意味での酒田人と呼べるためには、ここでの今後の人生を成功させなくては生まれ故郷に帰って来た意味がない。
10年経った今、自分は本当の酒田人に近づいているのだろうか。酒田に帰って来たときに、ある人からこんな言葉をもらった。「故郷に錦を飾る」ではなくて、これからは故郷に帰ってきて成功を掴むのだから、「故郷で錦を織る」なのだと…。
自分は今、まだ機織り作業の真っ最中の道半ば。織物作品が完成するのは、まだ目に見えない先の先。これからも、織っては壊し、また織る作業の繰り返し。どの道を選択するのか、どんな織り方がいいのか…、自問自答の毎日である…。