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2013.01.15数年来の同意を得たプレゼン

今年で独立5周年。独立した頃から、家を建てるときはお前に頼むと言われていた友人。ついに設計の依頼があり、先月にヒアリングを行った。彼の要望事項は、いつも会ってるときに聞いていたので、ヒアリングの時はその内容の再確認と、奥様の要望を聞くことを主に置いたヒアリングだった。

ヒアリングの内容は、家づくりに関して勉強している夫婦だけに要求は高かった。要求が高いのは、常々彼の言葉の端々から受け取れていたので、そんなに驚きはしなかった。

正月を挟みながら、要望事項を整理し、スタディを繰り返す。計画の幹となるコンセプトは大きく2つ。そのコンセプトに則ってまずは1案作成した。彼らの要望を素直に受け取った最初の案は、自分の中でしっくりこなかった。

違う…、何かコンセプトに少しばかり矛盾している…。そう思った時から、改良案の作成に入った。敷地に対する平面形の解答は間違っていないはずだ。スタディを繰り返す度にそういう印象が強くなった。問題は立体としてとらえたときのデザイン構成が違う…ともう一人の自分がそう結論を出した。

当初案と平面形は同じだが、立体にするとまったく違うイメージの改良案。これだ。自分なりの手ごたえはあった。後はプレゼンで如何に彼らクライアントからの賛同という同意を得られるか否か。

先月のヒアリングから約1ヶ月の歳月がたったこの週末に、ファーストプレゼンを敢行。敷地条件からコンセプトの組立て、組立てたコンセプトをどう形に、敷地に取り込むか、そして出て来た解答は2つ。プレゼンは続いた…。

要望を素直に受け取った当初案(A案)と幹となるコンセプトを最大に引き出すための改良案(B案)。私のベクトルは…もちろんB案である。彼ら夫婦のベクトルはというと…B案であった。クライアントと建築家のベクトルが一致した。

これからの1年間、夢への長い道のりが始まった。しかし、ベクトルが一致しているという最大の同類項が、その道のりをも長くは感じさせないものとなるだろう。そう思った、成人の日であった…。

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