2015.07.01家歴を継ぐハナレ
先日工事契約を交わした「宮内のハナレ」。酒田市郊外にある広大な敷地には母屋、収納小屋、離れが存在する。家族構成は4世代に渡る大家族で、クライアント夫婦と息子さんは10年ほど前からの知り合い。
敷地内の母屋にはクライアント夫婦とお婆ちゃんが暮らし、離れは現在物置となっていた。
息子さんは昨年結婚し子供が産まれ、お嫁さん、子供と一緒に実家で暮らすことを決断しUターン。そこで物置となっていた離れを若夫婦と孫の為にリフォームすることをクライアントは決断した。
以前住んでいた土地、職場で子育てすることもできた訳だが、お嫁さん、産まれたばかりの子供を連れて郷里酒田に戻って生活をするという決断をした息子さんに拍手。そして、右も左も判らない土地に付いて来たお嫁さんにも大拍手である。
少子高齢化、一極集中、過疎化といわれて久しいが、こうやって一地方都市に戻り、その土地に根ざしていく覚悟を決めた若夫婦。立派な選択である。
この離れ、20数年前はクライアントが新婚当初住んでいたという。Uターンしてきた息子さんが産まれ育ったのもこの離れ。今、こうして再び息子さん夫婦に受け継がれ、この家族の歴史が繰り返されるのである。
家族の繰り返される家歴に手伝えることは、建築家として喜ばしいこと。家歴に汚点を残すことはご先祖様の手前できない。そんなプレッシャーも一緒に歴史作りを楽しみたいものだ。
写真は工事契約時に施工会社から頂いたお菓子。心遣いありがとうございます。
「宮内のハナレ」改め「家歴を継ぐハナレ」今着工。