2012.03.23ひとつのものを創り上げるためには…
建築ってつくづく雑学だなあと感じます。大学の建築学科の受験科目はコテコテの理数系です。それは多分、構造力学や構造計算、空調負荷の計算等々が係わるから。確かに、これらは難しい計算式から答えを導き出すので、数学や理科に似てる。
しかし、設計作業の一番メインとなるの分野が「意匠」といわれる分野。「建築意匠」をWikipediaで調べると…、
~建築物の形状・材質を、主として芸術的観点から決定していく分野であり、構造・設備などにおいて求められる機能を考慮した上で、全体の構成・形状の方針決定を主導し、建築物が社会や施主から求められた美観と機能を兼ね備えるべく設計を行う。~とある。
私もこの意匠が本来の専門分野。全体の構成・形状の方針決定を主導し、…施主から求められた…とある。意匠担当は構造、電気設備、空調設備、給排水設備と、建築設計の他分野の内容を理解しなければ建築全体とまとめることはできない。
また、施主からの要望に応えるためには、施主のことを理解しなければならない。それは施主の性格から仕事までを理解すること。となれば、施主の勤めてる会社の理念、趣味等までも理解しなければいけないのだ。
ひとつのものを創り上げるためには、様々なファクターを通して、総合的に判断する能力が求められる。その為には専門の知識は奥深く必要なのは言うまでも無く、色んな知識を広く浅くでいいから持っておかないといけない。
建築って、つくづく雑学なんです…。